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「火怨(かえん)」

今日は、二十四節気の「大雪」。「雪がいよいよ降りつもってくる頃」とのことだ。
各地から大雪のニュースも届いており、暦通りに冬がやってきているな。


さて、先月から読み始めていた 高橋克彦氏の「火怨」(上)(下)を読み終えた。
都が平城京(奈良)にあった頃の天平年間から平安京に遷都する寸前の延暦年間の頃の今の宮城から岩手を舞台にした物語である。
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征夷大将軍「坂上田村麻呂」の蝦夷平定は、誰でも知っていることではあろうが、まったく逆の立場である「平定」された蝦夷(えみし)の側から描いた物語である。

蝦夷の若きリーダー、阿弖流為(アテルイ)とその仲間たちが、強大な中央の朝廷軍に一歩も引かず、蝦夷の誇りと自由のために戦うのだ。
差別する側ではなく、される側の視点から書かれているという点が素晴らしい。読んでゆくうちに、中央権力の理不尽さと蝦夷への共感がどんどんと湧き上がってきた。

奈良、平安時代の物語なのであるが、息を呑むようなダイナミックでスケールの大きな展開にすぐに引き込まれた。
最後は友情とも思える田村麻呂と阿弖流為の生き方・行動が胸を打った作品であった。



辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。8世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弖流為は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。(講談社文庫)


昨年BSプレミアムで放映されたBS時代劇「火怨・北の英雄 アテルイ伝」の原作である。主演 大沢たかおの演じぶりを映像で見てみたくなった。

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by Koppe3T | 2014-12-07 15:46 | 映画・読書・鑑賞 | Comments(2)  

Commented by SkywkJ30 at 2014-12-07 18:27
とても寒い週末でしたね。
冷たい風が顔に当たり自転車での買い物が辛くなりました。
「阿弖流為」はテレビで見てました。が、何かの事情で最終回迄、
見れなかったので、どうなったのか気になってました。
火怨を読んでみたくなりました。
Commented by Koppe3T at 2014-12-08 07:55
SkywkJ30さん>

岩手出身の作家が書く歴史ロマンの世界は、スケールも大きく人の生き方も考えさせてくれました。
あらためて、坂上田村麻呂と云う歴史的にも偉大な人物のことも少しは見えてきた感のある作品でした。是非ご一読を。

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